2004年11月17日

「御見積書」行動記録/日記

10年来のお付き合いのあるところが、見積り書をだしてくれというようになった。 何年か前から、外注には見積り書を要求していたそうだが、 私のところはそういうシステムになる以前からのつき合いであったので、 先方で代りにやってくれていたそうである。

昔は仕事が終わったあたりでお金が振り込まれていて、 請求書をだしてといわれてそれですんでいた。 請求書をださないままに入金があったりして、 双方で忘れていたもんだから売上から洩れてしまい、 後に税務調査が入ったときに追徴されたりもした。 さすがに青色にしてからはそういうことはないが。

永年フリーでやってきて、延べだったら10社は越えていると思うが、 現在は4社が継続的に仕事上のおつきあいがあるが、 実は見積り書を要求されたのは今回が初めてである。

で、見積り書に何を書いたらよいものやら困った。

見積りといっても、こちらが金額を提示したわけではない。 「いつごろまでに、こんなことを、いくらぐらいでやってほしい」というので、 「やりましょう」となっただけ。 永年のつきあいがあるところだと「できません」とはなかなか言えない。 今回はずいぶん働かせてしまったから、次回はちょっと色を付けますとか、 その逆とかでお互いに融通しあってきた面もちょっとはある。 もちろん、相手もとんでもない無茶や、実現可能性の低いことは頼んでこない。

だから見積りも相手の言い値がこちらの見積り額になる。

私の仕事のようにニッチなところにどっぷりはまっている場合、 見積りというのはどういうふうにしたら良いのだろうか。 わからない。

だいたいから、仕事が始まる当初のうちは、アバウトかつ詳細不明な話がほとんどである。 4次元のベクトルを画面に3D表示するソフトとか、 携帯カメラの画像から背景画像をとり除くソフトとか、 OpenSSLとコンパチだがウィンドウズのセキュリティ機能だけで実現するスタックとか、 最近のものでもそんなのばっかりだ。 かつてやった仕事でも、戦闘機とか原子力プラントのX線写真の自動解析技術の確立の ための試験研究とかで、研究の結果ボツになり、結局ソフトとしては世にでなかったもの とかもある。

結局、最初に仕事の打診があったときの「いつまで、いくらぐらい」だけが 確定した要素で、あとは全てそれにあわせていくことになる。

こういう具合いに、やってみてその結果で次がきまるような仕事の場合、 見積りというのはどうあるべきなのだろうか。 こういった仕事であらかじめ工数が見積もれるのなら、 その方法を是非知りたい。 果たして人月計算から解放される日はくるのか。

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