2004年11月10日

「ビデオ配信できたらいいのに」行動記録/日記

いるかさんのところでやっているからさわぎってインターネット上のストリーミング技術を使ったビデオ配達できないんだろうか。需要はありそうな気はするが、セミナーは無料だそうだからむずかしいだろうなぁ。

時間があればいってみようと思っていて締め切りになってしまったので今回はパスするのだけど、三つのトラック全てをみてみたいと思った。 そう思うのは、おそらく私が全然畑違いの人間で同じソフト業界でもJ2EEとは無縁な領域で仕事しているからというのもあるのだろうと思う。

婚約者が映像業界の人間だし、自分もちょっとだけカメアシのまねごとみたいなことした経験からすると、1トラック1日あたりカメラ1~2台で1人で撮るとするとどんなに安く見積もってもプロにお願いすればお友達価格だとしても機器のレンタル料を含めて8万はかかる。おそらく撮影会社に発注すれば劇安で10~15ぐらいするだろう。そもそもこの手の仕事だと撮影会社はグロスで頼まないといやがるだろう。3トラックだと30万からということになる。どういう規模でやっているセミナーなのかよく判らないが、独立したプロジェクトだとして単品ベースで200人を集めるようなものだと、このコストは道楽の範疇に入ってしまうのではないかと思う。

このあたりうまくできるようになれば事業としてなりたちそうなトピックなので この2~3年なんか良いアイディアはないかと思いながら結局なにもしていないだが、 ボトルネックは映像業界の金銭感覚が他の業界と1桁ずれている点で、これがもっとも厄介だ。

いやというほど実感したのだが、映像は撮影にしろ編集にしろ、それなりに経験をつんだ人間でないとダメだ。 こういう話をすると必ず「自分は映像の撮影はなかなかうまい」という人がいるが、 やはりプロとアマの能力の差は歴然としている。 どの分野でも同じだけど、中身がわかるようになればなるほど、そういう差を認識できるようになる。 逆にいえば、本業でない人が自らを「うまく撮れる」なんていうこと自体が、 その人が素人であることを暴露していることになる。

映像には、素材を撮影する段階で、その素材中にどういう意図で編集されるかが織り込まれてしまう。 だから、そこには一種の文法のようなものがある。映像の文法だ。 編集するヒトがその意図を読まなければ、良い映像がつくれない。 逆に撮影する人や監督とか撮影させる人は、どういう意図があるのかを 編集する人が理解できる形で映像中に織り込まなければならない。 映像の言語だ。 で、問題となるのはその映像の文法なり言語なりは経験を積まなければ 絶対に身につけることができないことなのである。 英文法の教科書だけでは英会話できるようにならないのと同じ。 素人とプロの差というのはそういう部分に現れる。

一応、映像の文法を解説した教科書はある。 とくにアメリカの映像業界では大学での教育分野としてなりたっている。 だからそういう本を何冊かよんでみたが、当然ながらそんな具合いに教科書を読んだぐらいでは現場で使えるようにはならない。 コンピューターの世界でも同じだが、最低でも5年、10年ぐらい下働きで やっと半人前というところが普通の人だろう。 才能のある人で30代ぐらいから芽がではじめる。

そういうわけで、はやりちゃんと人に見せられるようなものをつくるにはプロに手を貸してもらう必要がある。 ところが、この人たちは人件費が高い。 人件費が高いだけの仕事はしてくれるのだが、 それだと頼む側が、とくに拡販に関係した内容だったりすると、 ペイしないケースが多い。 いままで3つの仕事が結局立ち消えになってしまっている。

セミナーの撮影なんて、最初の挨拶が終わったらスクリーンにカメラ固定でやるだろうからあまり関係はないだろうとは思う。 資料なんてパワポかなにかを別途ダウンロードすれば良いので、 むしろ音声が重要になる。 こういう対象なら、カメラ数台に二人で撮影で十分いけるんじゃないかとも思ったりする。

こんな具合いに、ソフト屋のサイドビジネスとしてけっこう真面目に事業化を 考えたりしたこともあったのだが、損益分岐点がいまいちはっきりしないので 未だ継続的な事業としては実現していない。 この手の決断力と行動力の違いが、経営できる人とできない人の違いなのだろうか。

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