2004年08月24日

「回転ベクトル表示ソフト」行動記録/日記

かれこれ7年ほどおつきあいのある大学病院のお医者さんから、 新しい仕事の話が舞い込む。

なんでも計測したデータをもとに作った回転ベクトルを3Dで表示したいということ。

最近の眼球運動の研究では、回転を表すのに四元数を使うのが流行らしい。 四元数は有名なところでは量子力学などで素粒子のスピンを表現するに使われている(らしい)。 アポロ計画で宇宙船の姿勢制御でも応用された。 最近では、プレイステーション2で3Dモデルの表示にも使われている。 もちろんウィンドウズのDirect3Dにもサポート関数が用意されている。

ところがこの四元数は、もともと理論物理で発展してきた数学であるので、 勉強しようと思うとなかなかひとすじ縄ではいかない。 単純に3Dモデルの表示に使うだけなら公式に当てはめるだけですむのでなんともないのだが、ちゃんとその意味や論理背景から把握しようとするとたちまち難しくなる。 いちいちテンソル解析やらスピノールやらといった理論物理の概念が満載なのだ。 そういう部分ではハードルが高い分野であると言える。

それが医療分野でも眼球運動の研究に四元数を利用する研究者がいるらしい。 教授も論文を読んでいて四元数に関する部分は適当に素通りしていたらしいのだが、 どうやらそうは言ってられなくなったということらしい。 ここ2年ぐらい、そんな話がちらほらでていたのだが、 正式に仕事の依頼にはなっていなかった。

というわけで四元数による回転ベクトルを3Dで表示するソフトと、 四元数の数学的背景に関するレクチャーをやることになった。

期限は1ヶ月。これから四元数を勉強だ。大丈夫だろうか…。

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